McLaren MP4-20

マクラーレンMP4-20

  • 全長 : 未発表
  • 全幅 : 未発表
  • 全高 : 未発表
  • ホイールベース : 未発表
  • エンジン : メルセデス FO110R
  • 形式 : V型10気筒
  • 排気量 : 未発表
  • 燃料・潤滑油 : モービル
  • タイヤ : ミシュラン

2作連続での失敗をうけ、背水の陣で開発されたのがMP4-20である。

MP4-19Bをベースとしたこのマシンには数々のアイデアが盛り込まれている。 その一つがゼロキールであり、2005年の特徴的なレギュレーション−タイヤ交換禁止−に対応するべく導入された画期的なアイデアであった。 ロワアームをモノコックに直接マウントすることにより、タイヤに優しい良質なサスペンション・ジオメトリーと空力面での“恩恵”を得ることができたのだ。 また、冷却面の問題でMP4-19Bでは1度しか導入されなかった幅広ノーズを標準装備してきた点も見逃せない。 インダクションポットの左右には奇怪なホーンウイングが取付けられ、現代F1らしい小技が効いている。 そしてメルセデスエンジン。前年の汚名を挽回すべく入念なベンチテストを経てパワフルかつ信頼性に優れる10気筒エンジンを目指した。 しかしながら確かな進歩は果たしたものの、新レギュレーションである“1基2レース使用”の壁は厚く、MP4-20の数少ないアキレス腱となってしまう。 ただ、これに関しては完璧だったライバル=ルノーRS25を誉めるべきかもしれない。

MP4-20は間違いなく2005年最速のマシンだった。しかし、開幕から数戦は本領を発揮できなかったことに加え、ファン・パブロ・モントーヤのパフォーマンスが安定しなかった(同情の余地もあるが)こともあって両タイトルを失うこととなる。

この年をもって10気筒エンジンは廃止。今後は更に信頼性&空力重視の時代となっていく。

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